咲ファンを辞めようと思う。
2016年09月23日

咲ファンを辞めようと思う。

世間では「シン・ゴジラ」が話題を呼び、「君の名は」が興行収入100億と言われる中で、
映画館に出向くことのない私が足を運んだのが「聲の形」でした。

koenokatachi_move.jpg

初めてこの作品に出会ったとき、心臓を鷲掴みにされたのを鮮明に覚えている。

あれから約3年が経つのに、まだ心の片隅に将也と硝子の2人が居るんです。
咲にハマっていなければ、危なかったと思う。

映像は129分で綺麗にまとまってはいるものの、なぜそうなのか。の過程や、周りの登場人物の心理描写がかなり省かれているため、初めて観る人にはどれだけ伝わるのかは正直わかりません。

けれどこの作品は、可哀想な障害者に手を差し伸べて満足する感動モノとは全く違います。

他人との関わりを閉ざした主人公の再起物語であり、
「聲の形」のタイトルは、耳の聞こえないヒロインのものだけでなく、彼が聞く感じる声の形です。


映画はみるべきか?と聞かれたら、私は全七巻の単行本を薦めたい。

原作は映画のような綺麗で美しいものとは違い、生々しい。胸にナイフを突きつけられたように、読む人の心をざわつかせる。
そして言葉・行動・表情、小物にまで練りこまれた設定が随所に描かれています。
是非、公式ファンブックを購入して、作者からの答えを得て、再度一話から読みふけってもらいたい。


映画製作は京都アニメーションが担当してしています。

近年の京アニは作画が綺麗なだけの今ひとつな評価が多いのですが、
緻密な設定と細かい心理描写は本来得意とする会社です。

今の御時勢では円盤が売れずに爆死とされるだろうけど、
聲の形は映画ではなく、TVシリーズで、最終話の「扉の向こうにある、つらい過去と可能性」までをじっくりと描いて欲しいと切実に願います。


久方ぶりに触れた聲の形。

この気持ちを静めたい。


そうだ、気分転換に、話題の「君の名は」を観てみよう。

男女入れ替わりモノなんだろう?ラブコメかな?
なんだか楽しめそうだな。

話題だからという理由だけでみたはずなのに・・・

kiminonawa0.jpg

やられた!こっちが本丸か!

衝撃と共に魂ごと海中に持って行かれた気分というか、
軽い気持ちで乗ったジェットコースターがガタゴトと坂を登り、頂点から一気に加速していったときの絶叫に似ている。

美しい映像はもちろんのこと、物語の展開に食い入って見入って引き込まれていく。

ラストシーンには熱い吐息が漏れ、
映画が終ったあとには、感動とか涙腺が緩むとか、想像に浸るとか、そういったものではなく、
只々、頭の中でいくつもの劇中シーンが浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返していました。


見終わって、もう一度、映画ポスターを見る。

kiminonawa.jpg

映画を見る前はどこにでもあるただの版権絵だったのに、
こんなにも胸の熱くなる1枚だったなんて。

個人的には、秒速5センチメートルの結末が9年越しで救われたような気がした。


「聲の形」「君の名は」

どうしてこんな怪物作品をほぼ同じ時期に公開してるんだ!

両方を見てしまった私は、心の置き処がわからなくなっている。

衝動にかられて岐阜県大垣市への切符を手にしていそうだ。そしてそのまま飛騨まで行くのだろう。

もしも長野へ行ったとしても、
飯田や和ハウスには立ち寄らず、諏訪湖を眺めるために山を登るかもしれない。

もしも東京へ行ったとしても
帝国ホテルや国際フォーラムには目もくれず、四ツ谷駅の須賀神社の階段へ走り出すかもしれない。

もしも憧ちゃんが頬を染めながら上目使いで告白してきても、ごめんねと言ってしまえるほどに全部を持っていかれた。

だから咲ファンの人は、ヤングガンガンとビッグガンガンの発売日前後に「聲の形」と「君の名は」を見てはいけない。
ちょっと還って来れなくなるよ。

私も次の雑誌発売日まで咲ファンを辞めようと思う。


明日はBGの発売日だけどね。


posted by 隣の | Comment(9) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うーん「辞める」のではなく「お休み」という表現があってるかもね
咲以外の作品に出会って感動したからってその作品はその作品なりの良さがあるし
咲には咲の良さがあるからそれを比べたりするのは(個人的に)ナンセンスだと思う
自分の憶測で物事を語るから否定してもかまわないけど
隣のさんが無理に咲に拘りすぎてるのかもしれない

だからそうかんたんに辞めるっていうのは少し違うと僕は思うよ
辞めるってのはその作品から知らぬ間に一年以上も遠ざかってしまった人だと自分は思うけどね・・・
(この際だし泣けるアニメ作品とかじゃんじゃん見てみるのはどうかな?airとかクラナドとかあの花とか)
Posted by どこかの咲ブロガー at 2016年09月23日 23:08
>秒速5センチメートルの結末が9年越しで救われたような気がした。
こんなこと書かれたら見るしかないかも
あれは後味悪かったからなぁ
Posted by しまねこ at 2016年09月24日 04:23
私、咲-Saki-ブログでブックマークしていた所は2つでしたが、1つは更新が止まったのでココが最後の希望なんです!
心臓に悪い事言わんといて!

釣りだろうと思いながらも途中ビビりました。私も君の名は。にヤラれたから。今後こういう他作品の感想も、咲-Saki-記事に欄外的に入れてはどうでしょう。
Posted by なっとう at 2016年09月24日 05:27
管理人なら今俺の隣のベッドで
閑無ちゃんブヒイィィィ
杏果ちゃんバブウゥゥゥ
って言ってるよ
Posted by at 2016年09月24日 18:17
何言ってるのかまるで分からん
どれだけ感動的な作品が存在していようが、それと咲は全くの無関係で結び付く要素は何もない
単純に咲に関してそこまでの情熱がないってことでしょ
Posted by at 2016年09月24日 19:34
くっそきもちわるいな、こいつ
Posted by at 2016年09月25日 00:04
>>どこかの咲ブロガー さん

「1日だけかよ!」て軽くツッコミ流ししてもられば幸いですw



>>しまねこ さん

秒速5センチメートルはラスト辺りで「やめて!私のライフはもうゼロよ!」て状態から、無慈悲にトドメを刺される作品ですよね・・・。
それ以後の作品も切ない系が多かったけど、君の名は。は一線を画すと感じました。



>>なっとう さん

欄外で語りだすと、麻雀の試合が続くと欄外メインになりますw。1年後には何ブログだよ!て言われそうw



>>管理人なら今俺の隣のベッドで閑無ちゃんブヒイィィィ杏果ちゃんバブウゥゥゥって言ってるよ

残念。正解は陽葵ちゃぁぁぁぁん!でしたw



>>どれだけ感動的な作品が存在していようが、それと咲は全くの無関係で結び付く要素は何もない

一応、雑記カテゴリーで更新してるんですが、咲アンテナさんで更新情報が出てしまうのと、咲ブログなのでちょっと無理からに絡めている節もあります。申し訳ないです。
Posted by 隣の at 2016年09月25日 01:18
もう5けつも終わったことだしそろそろ復活してほしいです。また管理人さんの記事が読みたいです。
Posted by Posted at 2018年04月08日 20:10
このブログでは語られてないけど「この世界の片隅に」もあって本当に映画の年でしたね。今は、鬼滅vs千尋で盛り上がってる年末ですけど!

わたしも咲のことすっかり忘れていて、ふいに「あっちが変」という御ブログの名前を思い出して検索しました。

最後にコメントしたのは、モデルになった旅館
Posted by at 2020年12月16日 22:50
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック